「うちはちゃんとしているのに、ズルい商売をしているところがあって...ブログにそれとなく悪口や批判を書いてしまってもいいかしら?」
インターネット発信方法のお話をしているときに、ぼそっとこんな言葉が出てきた方がいらっしゃいました。気持ちはわからなくもないですが、結局はご自分の損になって帰ってきます。
損してしまう3つの理由をご説明しますね!
つらい集客から楽しい集客へ。情報発信であなたのお店を愛され店に! 愛され店クリエイター ナゴミワークス代表、アラキナゴミです。
あなたらしいブログ発信で、相思相愛のお客様が自然に集まるサイト(ホームページ)作りをご案内しています。
目次
ブログに悪口を書くと損してしまう3つの理由
1.心理学的理由
お客様に心理的負担を与えてはならない
悪口は、その中身より、言っている人の評価を下げてしまいます。つまり、「○○が悪い」とあなたが誰かに言うと、聞かされた相手は、○○さんのことを嫌いになるよりも、”悪口を言っているあなたが嫌い”という気持ちになってしまうのです。
オハイオ州立大学のスコーロンスキー博士が行った実験によると、被験者たちに「人の悪口を言っている男性の映像」を見せて、『どう思いましたか?』と尋ねたそうです。すると、多くの反応は、悪口を言われている人に対しては、判断を保留したのに、悪口を言っている男性に対しては、嫌な印象を抱いたのだそうです。つまり、悪口を言うと自分の評価だけが下がるということです。
※この実験についての論文の原文は見つけることができませんでした。スコーロンスキー博士は心理学の教授として現在は北イリノイ大学に在籍しており、印象形成に関する研究の第一人者です。
また、静岡大学の橋本剛教授の論文にも、「悪口を聞かされることは不本意な秘密の共有で、ストレス要因となる」という記述があります。
悪口を聞かされるというのは、ものすごく心理的に負担になることなのですね。
もしあなたがブログに悪口を(実名は出さずに、それとなくでも)書いたとして、ご自分はスッキリするかもしれません。でも、読んだ未来のお客様たちは、「ここ、なんだか感じが悪いな...」と思って、静かに立ち去って二度とブログに戻ってきてはくださらないでしょう。たとえ、わかりにくい当てこすりであっても、文章から雰囲気は伝わってしまうので、誰かを悪く言う記事は書かないようにしましょう。ご自分のビジネスに、まったく効果がありません。
2.SEO上の理由
ポジティブなコンテンツには、ポジティブな評価が集まる
Googleの品質管理ガイドライン(どんなサイト(ホームページ)を上位表示するかの目安が書かれたもの)では、「ポジティブな評判」という観点が提示されています。Googleの文章分析力は、ある文章がポジティブな感情(肯定的評価)に基づくものか、ネガティブな感情(否定的評価)に基づくものかを正確に測ることができます。これはサイト(ホームページ)の外部からの評価を判定しており、サイト(ホームページ)を運営している側からは操作できないもの、と考えられています。
しかし、ここからは私の持論なのですが、ポジティブな内容の文章を読んだら、それに対して言及するときもポジティブになりますよね。ポジティブは作れる! のです。逆に、ネガティブな、怨嗟に溢れた文章に接したら、肯定的な感情は生まれてきませんよね。否定的な内容ばかり書いていたら、ポジティブな外部リンクをもらいにくくなります。
また、サイト内リンクでも、関連付けられるのはネガティブな内容になってしまうので、自分の手で自分のサイト(ホームページ)を陰気なものにしてしまいます。もし、「それでもいい、ネガティブに仕事をしていくんだ!」と覚悟をしたならば良いかもしれません。でも、お見えになるお客様は、ネガティブな心理状態の方が多くなり、接遇が難しいという事態を招くでしょう。
3.法律的な理由
名誉・信用毀損罪、侮辱罪、業務妨害罪にあたるかも
あまりにも伸び伸び(笑)悪口を書いていると、法律的な問題が発生する可能性があります。とはいえ、一般的に思われているよりは、刑法上の罪の適用は厳格です。なんでも「訴えてやるー」というわけにもいかないのですね。
以前、個人コンサルティングでお話させていただいたときに、気になったことがあったので、それを事例としてご説明します。
その方は、ある習い事を用いて開業を考えていらっしゃいました。過去に習っていた先生が、今後は商売敵になります。どうも、その先生とうまく行っていらっしゃらなかったご様子で、
「○○教室は授業料が高い」
「ぼったくりだ」
「通っても無駄」
「脱税しているに違いない」
というようなことを頻繁に口にしていらっしゃいました。
内輪の噂話なら、まあ許容範囲かもしれませんが(でも私は聞きたくないし、噂や悪口はプライベートであっても絶対にしません)、もし、これをこの方がご自分のブログなどで書いたらどうなるでしょうか。
法律の専門家ではないので不正確な点が多々あると思いますが、過去の判例などを参照すると、このように判断されるようです。民事裁判でも、同様の基準になるようです。
※参考にさせていただいたサイト
誹謗中傷や悪口を書かれる前に押さえておきたい名誉毀損の基本 https://www.sumoviva.jp/knowledge/law/law-10.html
インターネット事件簿 第13回 「ぼったくり」「氏ね」はどこまでが表現の自由? http://internet.watch.impress.co.jp/static/column/jiken/2004/06/09/
インターネット上の発言と法的責任:名誉毀損(2) http://j-net21.smrj.go.jp/well/law/column/2_12.html
名誉毀損の裁判事例、まとめてみました28ケース http://legal-checker.com/fuhokoui/1559#i-2
本気で自分の事業を大切にするなら、悪口言っている暇はないはず!
このように、百害あって一利なしの悪口。そんなことを言っている時間があるなら、技術を磨き、接客を向上させ、情報発信に力を入れるべきです。もし、ご自分が何かぐちぐち思ってるなーと感じたら、手を動かし、体を使い、頭を回して、そんなものは追い払ってしまいましょう。暇がいけないんです! 小人閑居して愚を為すですな!
私がコンサルティングに関して学んだ恩師の方は、人間力の高い方で、幅広い顧客を持っていらっしゃるのですが、こういう方だけはお断りします、とおっしゃっていたのが、「悪口を言う人」でした。結局、悪口を言う人は、誰の悪口も言う。うまく付き合っているときは良いかもしれないけれど、仕事の関係が切れたら、必ずどこかで自分の悪口を言って回る人だ。コンサルティング代を正当に貰っても、悪口を聞かされる時間と、自分の信用という、お金で買えない貴重な二つのものを奪うから、関わってはいけない。うまくお断りしなさい、ということでした。本当にそうだと思います。